アルプス遠征

今年最初で最後の北アルプス — 常念岳(後編)

図らずも、
女性ソロトレッカー3人との楽しいおしゃべりによって、
とても、
標高2,450mの山小屋とは思えない艶やかな雰囲気のまま
散会しました(*^。^*)

程なく、部屋に戻り、寝床の準備を終え、
今回の山行の最大の懸案であった、翌日のスケジュールを
練り直します。

もともとは、常念岳から蝶ケ岳へのルートは、
槍ヶ岳から穂高連峰に連なる、素晴らしい山々を眺めながらの
縦走が最大の魅力なのですが、

実は、
私が、このルートにあこがれた理由はそれだけではないのです。

敬愛する「田淵行男」さんが、日本で初めて、
「高山蝶」と呼ばれる特殊なチョウの生態を解き明かしたのが
麓に広がる安曇野の地であり、
その「高山蝶」がもっとも多く生息するのが、このルートなのです。

但し、
今のこの時期、それらのチョウたちが見れる可能性はかなり低く
そのため、当初、この山行は7月から計画していたのでした。

いろんな事情から、この9月の終わりにずれ込んだことは、
既に説明しましたが、
この期に及んでも、まだ諦めきれずにいたのです。

しかし、悩みは結局、この夜も解決せず、
出した結論は、
明朝、常念岳の頂上に登ってから決めよう!でした(^_^;

そうと決まれば、あとは寝るばかり。

幸い、今回の同部屋の方々はみなさん紳士ばかりで、
消灯したのは、
まだ、カミさんが働いているであろう、夜の7時!

目覚ましもかけずに、ぐっすりと就寝(*^^)v

目が覚めたのは、午前3時半。
手早く準備をし、4時半前には常念小屋を後にしました(^^♪

小屋をでると、いきなりの登りで、頂上までは約1時間!

前日の好天によりかなり冷え込んでいますので、服装は真冬の
くじゅうに近い装備です。

それでも、花崗岩の積み重なった登路を20分も登れば、汗も出てきます。

なるべく、汗をかかないように調整しながらの登り。

そして、頂上手前で・・・

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待望のご来光です!
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次第に明るんでくると・・・
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雲海のむこうに、「浅間山」が見えます!

確か、初代のゴジラは、この火口から出現したんじゃなかったかな?(*^。^*)

そして、

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遠く、「富士山」もそびえています!

さすがに日本一の山は、どこからでも見えますね!(^_-)-☆
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順序が逆になりましたが、常念岳の頂上!

標高2,857mの頂きに立ちました(*^^)v

昨日までの体調がウソのような清々しさ!
山はtakeppeのお医者さんですねw

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西に目をやると、まさに穂高連峰オールスター!

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槍ヶ岳から左に大キレットへ。

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そして、豪快な穂高の面々。
右から
北穂高岳」、その横が「奥穂高岳」、そして一番左に「前穂高岳」!

ああ、
この瞬間に、今日の行動が決まりました!

目で眺める穂高はこれで十分!
来夏に登ろう!

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そうと決まればハナシは早い!
もと来た道を引き返します!

常念の頂上から眺める「横通岳」。これでも2,450mありますよ!
常念小屋が小さく見えてますね(^^ゞ

イメージ 10

35分ほどかけて、元の常念小屋に到着。

最後にもう一度、錦秋の色帯びた、常念岳に別れを告げます。

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来るときには気付かなかったけれど、紅葉がいい感じですね。

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そして、ゆっくり名残惜しむように下って、
11時ちょうどに元の登山口に到着しました。

「山の神」さまに本日のお礼を言って、呼んでおいたタクシーに乗車。

行き先は?

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イメージ 15

モチロン、

念願の「田淵行男記念館」!

上でチョウが見れないなら下界で、と、かねてから訪れたかった場所に到着!

残念ながら、内部の撮影は禁止されているのでお見せできませんが、
有名な高山蝶のスケッチや、とても趣味とは思えない山々の写真、
そして、
今とは程遠い、重量のあるカメラや登山装備品など、
ここでしか見れない、先生愛用の品々をじっくりと見ることができました。

ああ、もう満足。
やっぱり、早めに降りてきて正解でした!

だって蝶ケ岳経由だと下山は5時すぎなので、閉館してしまってますからね。

近くの大浴場(温泉が意外とないんです)で汗を流すと、
もう全くの健康人!
返す返す、山に、自然に感謝です!(^_-)-☆

もう一度かえりに記念館へ戻ってタクシーを待っていると、
ここで大発見!

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アゲハチョウの幼虫のそばに、今まで見たこともないカメムシが!

これは新発見か!

とは早とちりw

調べてみると、「アカスジキンカメムシ」の越冬幼虫とのこと!
このカメムシは、5齢幼虫の姿で冬を越すとのこと。

始めてみるカメムシに大興奮のtakeppe!

これも、ルート変更と田淵先生のおかげ、かな!

これにて、波乱の常念岳山行はおしまい!

最後まで、ありがとうございました!
.

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