#長崎県

茂木街道をゆく—「田上峠~転石」

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田上寺を出ると、いわゆる田上峠に出ます。長崎街道の日見峠とは違った意味で重要であり、
特に薩摩への海上ルートに至る峠でした。

 

ここは唐八景への分岐点でもあり、昔からハタあげ客や花見客を相手にした、茶店が並んでいたそうです。
右側の写真の現田上バス停付近にも、梶原茶屋という名の茶店がありました。
幼い頃、大きな藤棚があったのを、よく覚えています。

 

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この辺は道路拡張工事がすすみ、そのおかげでかわいいお堂が新設されていました。
茂木四国八十八ケ所第22番札所の薬師如来です。

 

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左は現在の田上切り通し。                 右は明治時代の切り通しです。

 

田上へは、元々、今私が上がってきた、江戸時代からの旧街道が幹線で、この切り通しは明治時代に開通した道路となります。
今でも、両法面に、その面影が残っています。

 

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バス停のすぐ脇の緩やかな坂を上がると、駐車場の真ん中に「峠のお地蔵さん」が立っています。
右横の石には「いなり志(じ)んじゃみち」と書かれており、その名の通り、右に進むと
田上稲荷神社があります。

 

そして、さあ、いよいよ茂木に向かう下り道です。
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転石のバス停を過ぎ、しばらく行くと・・・     左側の小道が旧街道です。右に行くと現在のバス通りです。

 

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古い鄙びた道が続きます。

 

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すぐにきれいな道路に変わるので、道を間違えてないか心配でしたが、
目印の37番霊場阿弥陀如来)があったので、ほっと一息。

 

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ちょっと上りが続き、峠の手前に63番霊場毘沙門天)があります。

 

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もう、この辺りの道は江戸時代そのものの面影が残っていますね。
しかし、ここからが大変でした。
完全にアスファルト舗装された下り坂が延々と続き、とうとう足裏にマメができてしまいました。

 

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これは水神橋ですが、この下流には先の長崎大水害で流出した柳山橋という石橋がありました。

 

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大山祇神社です。
かなり苔むした、雰囲気のある神社です。

 

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道路開通碑(昭和34年8月)です。

 

この辺りは民家も少なく、往時の雰囲気をそのまま残した風景が続きます。
昔人に思いを馳せながら歩いているうちに、疲れも痛みも吹っ飛びました。

 

次回はいよいよ感動のゴールです。
途中で、茂木ならではの史跡を見つけましたので乞うご期待!
最終回へつづく・・・。

 

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